○ゆたかな人間環境都市宣言
およそ人は、空気、水、太陽などの自然の恩恵なくしては生存しえず、生活環境の向上なしには、人たるに値いする文化的な生活も、また望みえない。
わたくしたち柏原市民は、古来ゆたかな自然と美しい風土の中で、幾世紀をかけて形成されためぐまれた環境とともに生きてきた。
しかしながら、近年のわが国の高度経済成長は各種の公害をもたらし、生活環境を著しく悪化せしめたのみならず、人口の都市集中、無秩序な開発を誘発して、人と自然との調和や、地域社会における人と人との連帯を阻害するなど市民生活に多くの弊害を生じさせるに至つた。
もともと市民は、健康で文化的な生活を享受する権利を有するとともに、良好な環境を保持する責務を有するものである。
何人もこれを独占し、または汚染し破壊してはならない。
市民1人1人の心の中に、環境をまもる砦を築かなければならない。
わたくしたち柏原市民は、環境問題に対する意識を高め、美しい自然と歴史的、文化的遺産にめぐまれた郷土の環境を保全し、さらに美化するため、
① 住みよいまちづくり
② 清潔なまちづくり
③ 緑のまちづくり
をめざして、新たな決意をもつてここに「ゆたかな人間環境都市」を宣言する。
昭和50年3月24日
大阪府柏原市